たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2009-07-22

Vol.248 熱中症の症状

梅雨明けと同時に室内で36度という酷暑、この夏の暑さが気になります。
高温多湿の夏に向かい、熱中症の対応を知っておく必要があります。
運動中に発汗しすぎ、水分と塩分が不足して起きる熱中症は20歳代に多く、一方、発汗昨日の衰えにより体内に熱がこもる、室内で起きる熱中症は高齢者に多いといわれます。

起きる理由は異なっても、早い手当が必要です。熱中症は、軽度、中度、重度の3段階に分かれ、重度になると生命の危険にさらされます。

軽度の主な症状:
体内に熱がこもると、胸への血流が瞬間的に不十分となるために、めまい、失神、立ちくらみなどが起きます。また、発汗による塩分欠乏のため筋肉痛や筋肉の硬直(こむらがえり)などが起きます。

中度の主な症状:
疲労感の状態となり、頭痛、気分の深井、吐き気、倦怠感、虚脱感が起きます。

重度の主な症状:
呼びかけへの反応がおかしい、身体にひきつけがある、まっすぐに歩けないなどの意識障害が起きます。また、身体に触ると熱いという高温状態になります。

熱中症の対策として、温度と湿度の高い場所で顔色が悪くなり、手足が痙攣し、めまいや吐き気がする人がいたら、まず意識の確認をします。意識があれば涼しい場所へと移動し、衣服をゆるめ、あおぎ、濡れタオルなどで身体を冷やしてあげます。そして水と塩分を補給します。

ただし、意識がもうろうとしていたり、意識があっても自力で水分の補給が出来ない場合は、救急車を呼びます。救急車が到着するまでの間は、日陰の涼しい場所で衣服をゆるめ、身体を冷やしながら待機します。

並々ならぬ暑さに負け、熱中症にならないよう、普段から水分補給や栄養補給に配慮し、過労や寝不足などに注意したいものです。

2009-07-06

Vol.247 熱中症対策

そろそろ本州も梅雨明けが近付いてきています。
今年の梅雨は高温多湿で、従来の梅雨寒という気温ではありませんでした。
梅雨が明けると気にかかるのが、熱中症です。

湿度が高いと、30度以下の室内でもなりやすいといわれる熱中症は、高齢者と若者に多く見られます。高齢者は汗をかく機能の低下により体内に熱がこもるために、屋内でも発生しやすく、一方、若者は運動中に水分や塩分が不足して発声する場合が多いといわれます。

熱中症の対策が、6月26日の日経新聞に記載されていました。記事は、日本救急医学会が行った2006年の熱中症患者に関する調査で、628症例中、年代別では20歳代が最も多く、次いで60歳代があげられました。

症状の程度は、若年層は75%が軽度であり、高齢者は30%が重度でした。また、労働現場で熱中症にかかり死亡し、労災認定された人については、3割は気温がセ氏30度以下、湿度60~80%だったとのことです。

人間の健康な身体は常に中心の温度を36~37度に保つようになっているので、外気の暑さや労働、運動などで体内に熱が発生すると、発汗により水分を蒸発させてこもった熱を体外に逃がさなくてはなりません。また、こもった熱を逃がすために皮膚表面の血管を拡張させて、外気で血液の温度を下げようとします。そのため、たとえ汗をかいても、湿度が高く汗が蒸発しなければ、熱中症になってしまうわけです。

熱中症の危険温度の目安は、セ氏32度。ちなみに、天気予報の気温は、日陰で風のある状態であり、真夏の晴れ日は予報より2度高い状態となるので、予報が30度で湿度が60%を超えたら熱中症要注意といえます。

これからの季節は、体内に熱をこもらせない工夫が大切です。
体温を下げる対策としては、室温を下げる、うちわであおいで汗を蒸発させる、首やわきの下、足の付け根の太い血管を冷やし、血液の温度を下げることなどです。
もちろんこまめな水分補給と塩分の補給も忘れずに、熱中症を予防したいものです。