たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2004-04-10

Vol.197 痛風

当店付近の多摩川の河川敷では、早朝から犬を散歩させる人達が多くいます。そんな人達の雑談の中で、犬のダイエットは人間よりも困難とのことを耳にしました。
人間でもかなりの決心が必要なダイエットですが、特に仕事にいそしむ中高年にはかなり困難といえましょう。遅い夕食と運動不足は新陳代謝を低下させます。

中高年の男性に多いと言われる病気の一つに痛風があります。痛風は血液中の「尿酸」という物質が異常に増え、関節や腎臓などに沈着して、臓器の働きを低下させたり、痛みを伴う炎症を起こしたりする病気です。

尿酸は水に溶けにくい性質なので、体液に溶けず体のあちこちに沈着します。多くは足の親指の付け根にある関節で炎症が起きますが、尿酸が関節の滑膜に沈着すると、刺激が加わるなどしたとき炎症が起き、激しい痛みに襲われます。

尿酸が沈着しやすいのは関節の滑膜と腎臓の尿細管です。尿細管に沈着した場合、尿細管から再吸収されるはずのたん白質が尿中に漏れ出たり、尿を濃縮する能力が低下するなど、腎臓の機能を低下させ、腎不全の引き金になります。
痛風の発作は急激に起こり、2日から1~2週間という短期間で痛みが軽減します。しかし、高尿酸が変わらなければ発作は又起きます。