たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2005-05-25

Vol.211 イソフラボン

紫外線が強まる季節は帽子が必要になるように、植物も強い紫外線に対し、防御の工夫をしています。
そしてその一つが抗酸化物質のポリフェノールです。

植物が紫外線などの害から身を守る抗酸化物質のポリフェノールは、風邪症候群ウイルスの侵入を防ぐ働きや炎症を予防する働きなど、人間の健康作りに役立つことが確認されています。
また、ポリフェノールの一種のイソフラボンも、ポリフェノールと同じような働きを持ち、健康作りに欠かせません。

日経ヘルス2005年5月号に、イソフラボンを含有する食事を取ると、血管が柔らかくなり、代謝があがり、弱った皮脂線が活性化して適度に肌を覆うので、肌から水分が逃げなくなるとあります。
結果コラーゲンが増え、肌にハリが出ることが紹介されています。肌がコラーゲンで覆われると、肌は弱酸性となり、肌の善玉菌が増え、肌環境が良くなります。

イソフラボンは女性ホルモンなどホルモンのバランスを整え、更年期障害に悩む女性などの症状を改善し、高血圧を改善します。

イソフラボンを含有する植物に大豆があります。豆乳・豆腐・納豆・煮豆など調理法を問わずイソフラボンが摂取できます。ただ、イソフラボンの血中濃度は摂取後6時間でピークになり、48時間後には消えてしまうので、イソフラボンはこまめにとることが必要です。

記事によれば、大豆製品から50㎎のイソフラボンを摂取するには、納豆なら1パック(40g)、豆腐なら3分の1丁(100g)、油揚げなら1枚(70g)です。大豆製品に含まれる脂質というのはコレステロールがゼロなので健康的です。

漢方薬の原料として肌の改善や呼吸器の改善に繁用される「オオギ」もイソフラボンを含有するマメ科植物で、煮出し液をお茶として飲むことができます。