たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2006-01-18

Vol.218 蕎麦の色

新年おめでとうございます。「たま漢方堂」を本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、大晦日に日本中で食された蕎麦は、血液サラサラの成分・ルチンなどが含有され、身体によい食品として知られています。しかし蕎麦には色白のものと色黒のものとがあり、一体何色の蕎麦が最も身体によいのか、選別に迷います。

日経ヘルス2006年2月号には、蕎麦について次のように記載されています。蕎麦は殻を除いて用います。
中心部には胚芽があります。中心部の胚芽にはミネラルや食物繊維がたっぷり含まれ、ルチンやポリフェノールは甘皮に近いほど多く含有されます。

蕎麦の色については、殻を除いた実の全てを挽き、その粉を用いた蕎麦は色黒で「田舎そば」と呼ばれます。胚乳のみを挽いて粉にした蕎麦は色白で「更科そば」と呼ばれます。更科に用いた残り部分(芯に近い胚乳や胚芽部分)を挽いた粉は「普通そば」と呼ばれ、各々味や含有成分が異なります。

したがって、栄養価の高いのは甘皮・胚乳・胚芽の全てを用いた「田舎そば」、甘みが強いのはでんぷん質が多い胚乳部を用いた「更科そば」ということになります。

茹でた「田舎そば(挽きぐるみ)」は、ビタミンB1以外のマグネシウム・鉄・亜鉛・葉酸・食物繊維が、玄米の含有量を上回り、ポリフェノールの含有は穀物の中でも群を抜き豊富です。

蕎麦のポリフェノールやルチンは血管を強くし高血圧予防に役立ちます。また、蕎麦のたんぱく質は食物繊維のように働き、便量を増やし、コレステロールを低下させ、大腸ガンを抑える作用があることが動物実験で確認されているとの記載もあります。これは嬉しいことです。