たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2008-11-28

Vol.244 緑茶で健康に

街にはクリスマスの飾りが目に付き、寒さも本格的になってきました。
秋から冬へと向かう時期、お腹の張りを感じる人が多くいます。夏場の冷たい飲み物やクーラーの冷えなどで腸の働きが鈍ってしまったためです。特に酷暑だった今年の夏は、昼も夜もクーラー漬けの毎日でした。暑さで疲れ、クーラーの冷えで疲れた腸は、温かいスープやけんちん汁などで全身を温めて回復させるのが一番です。

腸の元気は身体の元気。腸が疲れれば免疫力も低下します。
通常より一ヶ月以上早いといわれるRSウィルスの流行も、暑かった夏で腸が疲れたことと案外関係あるのかもしれません。

腸の病気に大腸ガンがあります。そのガンのもとになるポリープの再発抑制に、緑茶成分のカテキンが有効であることが確かめられたとの記事が、2008年10月12日の日経新聞に記載されていました。
記事によれば、岐阜県内の4病院が参加し、大腸ポリープを内視鏡で切除した135人のうち、緑茶の錠剤3錠(計1.5g、6杯分)を毎日飲んだ60人と、飲まない65人を、1年後に内視鏡で検査し比較したところ、ポリープの再発率が、飲んだ人15%、飲まなかった人21%となり、カテキンがポリープの再発抑制に有効であるとの結果を得ました。
さらに、緑茶の錠剤を飲んだ人のポリープは小さい傾向もありました。
ただ、緑茶の錠剤を飲んでも、摂取量が少ないと、再発率は60%と高く、摂取量が多い人ほどポリープの再発が抑制されたとのことです。

緑茶については3年前、緑茶に含まれる渋み成分エピガロカテキンガレートが、アルツハイマー型痴呆を予防するとの記事も発表されました。

口内の清浄効果もあるカテキンを含む緑茶は、一年を通して、毎日飲む習慣を身につけたいものです。