たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2007-08-21

Vol.236 夏のむくみ

今年の夏は予想以上の暑さですが、冷夏に比べると果物や野菜が美味しいのが救いです。冷やしたスイカやトマト、キュウリに塩をつけて身体に水分を補給すると、思わず夏を実感します。

利尿のつもりでスイカを食べたが、思ったほど尿が出ないという方がいます。
スイカには塩が必要です。スイカなどに含有するカリウムは、塩分のナトリウムと協力しあって、身体の水分濃度を調節するので、スイカには塩をつければ、必要な水分は身体に残し、不要な水分を排泄してくれて、細胞や血液を潤してくれます。

大量の汗が出るほど暑いのに、なぜかむくみやすい夏。
日経ヘルス2007年9月号に、「むくみ」の原因のひとつが、たんぱく質の不足によるものだと記載されています。

記事によれば、「血液中のたんぱく質は、血管にある水分をひきよせて、血管やリンパ管に引き戻す働きがある。たんぱく質が不足すると水分が組織に取り残され、むくみの原因にもなる」とのこと。夏場のたんぱく質は大切です。

たんぱく質といえば、最も多いのが肉類です。しかし、肉類の動物性脂肪が悪玉コレステロールを増やすという難点があります。

その点、枝豆や豆腐などの大豆なら、暑さで疲れている胃腸にもやさしく、夏のたんぱく質の補給に適しています。
大豆は、たんぱく質摂取に加え、食物繊維も豊富なので、便通もよく、疲れた腸の免疫も高めます。

一方、ビールなどの飲酒は、肝臓のたんぱく質合成能力を低下させ、血中のたんぱく質が減少するので、むくみの原因になります。
ビールを飲むときは、枝豆や冷奴でたんぱく質を補給するのがよいとこのことです。