たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2007-07-25

Vol.235 バナナのポリフェノール

植物は日光を浴びると沢山のポリフェノールを生産します。植物のポリフェノールは、葉や果実などに含まれる渋みや苦味、えぐみなど、美味しさの成分で、美味しい植物ほどポリフェノールなどの含有成分が高いといえます。ポリフェノールはインフルエンザウイルスの侵入を予防し、花粉症の炎症を少なくするなど、健康に役立つことが近年特に注目されています。

ナリンギン、ケルセチン、アントシアニン、カテキン、タンニンなど、ポリフェノールの成分にはいろいろあります。

赤系トマトのポリフェノールは「ナリンゲニンカルコン」といい、抗アレルギーにも有効とのこと。今年はトマトの出来が良いようで、夏が楽しみです。

バナナのポリフェノールについてですが、バナナは皮の色でポリフェノールの含有量が見分けられるとのこと。川に少し緑色が残る程度のバナナが、一番ポリフェノールの含有量が高いとの記事が、日経ヘルス2007年8月号に記載されています。

記事によれば、緑色のバナナを追熟させ、皮の色で4つに分け、それぞれの果肉のポリフェノールを測定したところ、皮が緑色をした黄色のバナナが最も多く、次いで黄色、熟成の進んだものと続き、一番低いのが緑色のバナナでした。一方、バナナの持つ便通改善や脂肪の吸収抑制効果については、緑色の皮のバナナが最も効果が高いと判定されました。バナナは緑色を残した黄色の皮のものが良いようです。
ただ、免疫力を高める働きは、皮に黒い斑点がある完熟のバナナが一番なので、ポリフェノールの含有量のみが大切ともいえないようです。