たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2005-06-30

Vol.213 サメの軟骨の成分

梅雨だというのに暑さが続き、このまま夏に突入したら大変です。
こんな季節は体力を落とさない栄養補給を考える必要があるようです。

フカヒレ(サメ軟骨)は豊富な栄養素を含有します。フカヒレ100g中、タンパク質83.9g、脂質1.6g、ミネラルではナトリウム180mg、カリウム3mg、カルシウム65mg、マグネシウム94mg、リン36mg、鉄120mg、亜鉛310mg、銅0.06mgが、ビタミン類として、D・E・ナイアシン・B6・B12・葉酸・パントテン酸が、その他として、飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸・コレステロールなどが含有されます。

サメ軟骨のタンパク質・コラーゲンは軟骨を形成する成分なので、サメ軟骨の摂取により人体の軟骨が形成されます。
軟骨が形成されるとき、そこにカルシウムが加わると堅い骨が出来上がりますが、サメ軟骨にはカルシウムも含有するので、サメ軟骨は骨の形成に欠かせない栄養源です。

良い骨は造血を盛んにします。それは造血が骨髄で行われるからで、骨が元気でなければ良い血が出来ないというわけです。
造血に関してサメ軟骨は赤血球の生成に必要な鉄分を含有します。ビタミンB6・B12・葉酸など、貧血予防に関わるビタミンも含有し、血液作りに貢献します。

また、サメ軟骨には豊富な亜鉛が含有しますが、亜鉛は核酸やタンパク質の合成に関与する酵素など、多くの酵素の構成成分であり、血糖を調整するホルモン・インスリンの構成成分でもあるなど、生体にとって不可欠な成分です。亜鉛はやる気の出るミネラルなどと呼ばれています。亜鉛の不足は成長障害・食思不振・肌湿疹・傷が治りにくい・味覚障害・うつ状態・免疫低下・催畸形性・生殖能異常などを招き易いといわれ、亜鉛摂取の重要性が見直されています。

サメ軟骨は骨の形成以外にも数々の働きを持つ、優れたサプリメントです。