たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2005-02-02

Vol.205 フカヒレ

立春を前に寒い毎日です。寒むさには鍋物やスープが一番ですが、もう真冬の鍋物は体が要求しません。春先のスープには食べ易い中華風フカヒレスープなどはいかがでしょうか。

フカヒレは別名「さめひれ」「きんし」とも呼ばれ、大変に栄養が豊富です。牛肉や豚肉を上回るたんぱく質・カルシウム・ナトリウム・マグネシウム・鉄・亜鉛を含有、その他として水分・脂質・カリウム・リン・銅・マンガンを含有します。
ビタミンとしてはD・E・ナイアシン・B6・B12・葉酸・パントテン酸を含有するので、貧血の改善や元気の出る食品として活用できます。

フカヒレのネバネバした成分は複合炭水化物で、コンドロイチンやグルコサミンなどが含有されます。
フカヒレの成分は肌や粘膜、じん帯、軟骨などを強化し、内耳の衰えを改善し、耳鳴りや眩暈を予防する働きを持つ成分です。老化に伴い減少していく体の部分を補う成分として役立ちます。

フカヒレは「サメの軟骨」として粒や粉末に作られたものがサプリメントとして販売されています。
栄養豊富なフカヒレですが、含有成分の中、脂質はかなり低いのですが、コレステロールが多いのが気になります。
コレステロールは細胞膜の原料になり、胆汁酸や各種ホルモンの原料にもなる大切な栄養分であり、摂取は欠かせません。
しかし既にコレステロール値の高い人にとってはコレステロールを多く含有する食品の摂取は抑えるほうが良いので、コレステロール値の高い人がフカヒレスープを食べるときは、具の野菜を主に食べるのがよいでしょう。