たま漢方堂の『健康豆知識~春夏秋冬~』

2006-04-14

Vol.221 ワサビの健康成分

ワサビは清らかな水で栽培され、飛鳥時代から薬用として利用されてきました。
長いのは茎が1メートルもありますが、根茎には健康成分「わさびスルフィニル」が多く含有され、身体に有効に働くことが確認されています。

日経ヘルス2006年2月号によれば、ワサビの解毒力について、知らないうちに食物から摂取してしまう水銀などの有害金属が、ワサビを食べることにより体外に排出されるとの記載があります。

実験はワサビサプリメントで行われ、食事の条件を揃えて2回実施。夕食後にワサビサプリメントを飲んだ場合と飲まない場合を比較すると、飲んだ場合には尿中の水銀・砒素・鉛・カドミウムなどの有害金属が増えたとのことです。これはワサビを摂取し抗酸化力が増強した結果、解毒力が増したのではないかといわれています。

ワサビはすりおろした直後、アリル辛子油が出て辛味と香りが出、10分程で消えていきます。しかし、更にそのまま置くと辛味は消えるものの、健康成分のスルフィニルが湧き出し、身体によい食べ物となります。健康成分「わさびスルフィニル」は切るかすりおろすことにより細胞が壊され、生成されます。

健康成分のスルフィニルを最も多く含有する根茎は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙などで包んでおけば冷蔵庫で2週間程保存できます。それ以上の保存はするおろしたものを手早くラップで包み冷凍するとよいとのこと、マヨネーズやアイスクリームと混ぜたり、ソーセージに付け合せたりと工夫して、慣れ親しんでいるワサビを有効に活用したいものです。